フォールディング・ナイフ

GERBER:マグナムフォールディングハンター

以前所有していたものを手放して、再度購入し直したものです。今や絶版となってしまいましたが、ハンドル部分に分厚く入っているブラスのせいでバランスは良いナイフです(けど重いよ)。
ブレードは440Cで、このマグナムフォールディングハンター(MFH)の前身モデルになるのがフォールディングハンター(FH)(区別する為にクラシックフォールディングハンター(CFH)とも)になります。こちらは440CととHS(ハイスピード鋼)の2種類があり、硬度的にはHS鋼の方が硬いです。
とは言っても、440Cもロックウェル氏硬度Cスケール(HRc)で58程度あるので使用上の問題はありません。HS鋼だとHRcで63を越えるものもあったそうです。研ぐのは大変でしょうね。

全長:200mm ブレード長:90mm
GERBER:フォールディングスポーツマンUD

ハンドル部分のブラスがクルミ材を取り巻くように見えるのがフォールディングスポーツマン(FS)の特徴です。FSにはブレード長によってFSTとFSUとFSVがあります。大きい方がFSV、小さい方がFSTです。また、プレードには2種類あり、ポイント(刃先)が下がっているものがドロップポイント(D)になります。
ハンドル部分が結構重いためにブレードをつまんで振り出すことで片手で刃を開くことが出来ます。ブレードの素材は440C。

全長:203mm ブレード長:90mm
ガーバー:フォールディングスポーツマンT

はい、FSTです
1枚目の画像に映っているスキャバードはポールナイフ(1st)の物ですが、2インチサイズ用ですのでFSTにも使用OK。

中古で購入した為にはっきりとしないのですが、これは、80年頃のFSTですかね。リカッソの立ち上がりが緩やかです。上のFSUはリカッソの立ち上がりがシャープです(こちらは91年頃購入)。
FSシリーズは基本的にこのリカッソからの立ち上がりで新/旧の区別が付きます。2枚目を見るとリカッソからの立ち上がりがはっきり判りますね。

3枚目はFSTとUを並べてみました。大きさとリカッソの違いが判りますでしょうか?

実は旧型のFSシリーズは、構造上アクションが渋いです。FSUのところで書きましたが、ブレードをつまんで振り出すなんて事は出来ません。必ず両手を使って刃を開く必要があります。デザイン的には旧型の方が好きなんですけどね(笑)。

FSシリーズはハンドルがクルミ材を使っていると書きましたが、これ以外にもスタッグ(鹿角)やマイカルタ、黒檀、水牛等々・・・色々とあります。どれが良いかというのは人それぞれでしょうね。

全長:154mm ブレード長:65mm
ガーバー:ポールナイフ

ユニークなロック機能を持つポールナイフです。ブレードは440C。

ハンドルのヒンジ部分のボタンを押すとロック解除してブレードの出し入れをします。その為ブレードを引っ張り出すと言うことをしませんのでネイルマークはありません
使っていく内にボタンを押して軽く振り出すと刃を開くことが出来るようになります(新品状態では、少し動きが渋い)。

このポールナイフは、便宜上1stと呼ばれる物です。
1stと2ndはブレードの形が同じで、リカッソの立ち上がりが違います。FSシリーズと逆で1stの方がリカッソの立ち上がりがシャープです。
3rdについてはブレードの形自身が全く違い、レインジャーのビーバーみたいにドロップポイントでもっと太いです。確か、3rdの復刻版も出ていたような・・・・

どちらにしても1st〜3rdまで全て絶版になっています。3rdはともかく1st、2ndにおいては未使用品を手に入れるのは難しいと思いますし、あったとしてもとても高いと思います。

1stの販売していた当時で確か3万2千円だったか3万5千円だったか。それが今では・・・・
もし、今1stや2ndとブレードの形が違ってもポールナイフが欲しい。この使いやすさを体験してみたいと言う方がおられたら、ローンウルフからも出ていますので、選択肢に入れるのも良いかも。
その上、ブレードが440Cでなく440HC(ハイカーボン)の物も選べるし。
全長:157mm ブレード長:67mm
レインジャーフランズ:ビーバー

比較的最近に買ったナイフ。ブレードについた突起を親指で操作することにより片手で刃を開くことが出来ます。その上、ロック機構がハンドルの付け根近くにあるため(ライナーロック)、刃をしまうのも片手で出来ます。いつも持ち歩いて使うにはとても使いやすいナイフ。素材は440Cで錆にも強い。下に紹介しているWILD WESTの跡継ぎとして酷使しています。お値段もお手軽で、おすすめモデルです。

全長:105mm ブレード長:58mm位
ビクトリアノックス:チャンピオン

スイスアーミーナイフとして名高いビクトリアノックスのチャンピオンです。このモデル自身はもう絶版になっているみたいですが、使いやすいナイフの1つでしょう。

見た目は切れ味があまり良くなさそうに見えますが、なかなか良いです。副刃の方はカッティングエッジ(実際の切れる部分)を鋭角に付け直し、切れ味優先にしています。主刃はオリジナルの角度のままです。
ビクトリアノックス:スタンダード

ビクトリアノックスのオフィサーシリーズ(いつからこういう風に言うことになったんだろ)・スタンダードです。
チャンピオンが分厚すぎる。ころころしてイヤ。なんて人には良いかも
私自身、のこぎり、鱗落としなんかが必要ないなーと思うときはこのスタンダードを持っていきます。何せ軽いし、ブレードの大きさは同じだし。敢えてこれに足りない物と言えばはさみかな。そういう意味ではトラベラーの方が使いやすいかも。その代わり、はさみ分だけ分厚くなります。

やはりこいつも副刃の方はカッティングエッジを鋭角に付け直し、切れ味優先にしています。主刃はオリジナルの角度のままです。
レザーマン:Wave

このごろ人気のレザーマン。ナイフというよりツールといった方がピッタリではないでしょうか?

ハンドルが握りやすく、ハンドルをわざわざ開く必要なくナイフ他4種類のブレードが使えます。大きさ的にも手頃な大きさで、いつも持っていたいナイフです。
DAM:WILD WEST(?)

今となっては型番もメーカーさえ朧気になってしまったナイフです。めちゃくちゃ酷使したためにブレードの形は変わってしまい(写真でも3角形に見えますね。最初はもっと丸みを帯びていたのですが)、刃先の方はキズキズです。切れ味が落ちれば研いでを繰り返すとブレードの形も変わるってもんです。でも未だ手放せない、愛着があります。ビーバーを購入したのでそろそろ家で使って楽をさせてあげようかな。

全長:138mm ブレード長:60mm
ガーバー:バックルナイフ(スクリムショー・鯨)

またこれもずいぶん前に廃盤になったモデルです。
ベルトのバックル部分がフォールディング・ナイフになっており、グリップ部分を半回転させることでバックルから外れるようになっています。
このため使用者は一切ブレードに触れることなく、ナイフの開け閉め(言葉が少し変ですが)ができます。
バックルナイフとしてはアルマーも昔作っていたのですが、こちらはガーバーとは違い普通のフォールディング・ナイフにクリップをつけて、ベルトバックルに刻まれた溝に固定するようなつくりになっていました。いってみればスキャバードの代わりにバックルを使用したようなものですね。パッと見ただけでナイフだと丸判り(笑)ネイルマークまでしっかりわかるもん。

実はこれも2代目で、ガーバーのバックルナイフは使用していくうちにロック部分が甘くなってゆき、気がついたらナイフ部分だけをどこかに落としてきたなんてことになります。1代目はまさにこれで、渓流釣りから帰ってきたらバックルだけしかありませんでした。(苦笑)

ちょーしに乗ってもう二つ。
同じくバックルナイフのスクリムショー・グースとノーマルステンです。
スクリムのグースはバックルがプラになっており、すごく軽い。んで、ブラスよりしっかりとナイフが固定されるので屋外に持っていくのはこちらの方がいいみたい。見た目はブラスのほうがずっと良いんだけど、帰ってきたらバックルだけってのは、もうゴメンですからねぇ・・・・

全長:約110mm ブレード長:約50mm
コールドスチール:クラッシックシリーズ ツー・ブレード・ハンター

とても気になっていたメーカー、コールドスチール社。
派手なパフォーマンスのDVDでご存知の人も多いと思います。
カーボンVという独自の素材をブレードに使用していて切れ味、粘りを両立させているそうです。
このカーボンVという素材が気になって、1本購入してみました。まだ実際にフィールドに持っていって試すなんてことはできていないんですが、触ってみた感じ非常にブレードが硬い感じを受けました。440Cなどのステンレス系のナイフに比べ(たとえばガーバーのFSUDだとか)ブレードが硬い、そんな感じです。あくまでも触ってみた質感の話で、硬度スケール計を使って測ったわけではありませんのであしからず。

購入したのはブレードが2枚のタイプでロック装置はついていません。まぁ、硬いものに突き刺すなんてことをしない限り怪我をすることはないでしょう。
(2007年よりカーボンVを使ったナイフの製造はなくなったそうです。残念。)

全長:235mm ブレード長:102mm(2枚とも)

(3/5追記)
家に出刃包丁がない事もあって、こいつで50cm位のタイをさばいてみました。
最初は『おー、切れる。サスガ』なんて事を思ってましたが、ご存じの様にタイの骨ってえらく堅いんですよね。
そのうちに切れ味が落ちてきて、骨を切ることが難しくなってきました。身が崩れそうになるのを何とか回避しながらようやく3枚におろし終え、この後鮭もおろさないといけないからとりあえず水洗いだけしてしばらく放置。(1時間くらい)
いざ、鮭をさばこうと思ったときにブレードを見ると・・・・
さびてました。・・・・・イヤ、さびやすいとは店の人から聞いてはいたけれど、これほどとは・・・・
とりあえず、悪戦苦闘しながら鮭もさばき終え、ブレードを研ぎ始めると。あっという間に刃付けが出来る。思っていたよりずっと楽。なんか軟鉄を相手にしてるみたい。
ガーバーのFS2なんかの方がずっと研ぐのに時間がかかってる。カーボンVってこんな性格なの?

炭素鋼系のくせに確かに粘りはあるみたいだけれど、刃持ちは結構悪い。研ぎはとても楽。・・・・・結論。とても軟らかい?
それとも、たまたま私が買ったナイフがそうなのか?
とりあえずもう1本ハンティングナイフを購入してみて試してみるしかなさそうです。
一度硬度スケール計で測ってみようかなぁ。。。ロックウェルで50なかったりして(笑)

後日、ショップで聞いたんですが、やっぱり硬度的にはそんなに高いナイフではないそうです。
たとえ砥石がない状態でも、河原に転がっている石ですぐに研げる様にしたのかなぁ?・・・

('08/11/9追記)
ナイフのメンテをするのに全てのナイフを取り出し、起動部にオイルを射しブレードに軽くオイルを塗るなんて事をしていると、このナイフ錆びてる!(写真2、3枚目)。
2ヶ月に1度くらいはメンテしてるのにぃ
ステンレス系のナイフでは考えられないことだし、同じ炭素系でもショーティーやA475なんかのハイス鋼でも起きたことがない(こちらはクロームメッキのおかげでもあるけど)
すごい手間のかかるナイフだなぁ・・・アウトドアで数日使ったらどんなことになるんだろ。

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